映画 ゴールデンスランバー 見てもいいかも
原作は伊坂幸太郎。舞台は杜の都「仙台」、季節は初夏。
首相暗殺事件の犯人にされた主人公(堺雅人)がなんだかんだと必死に逃げまわる、コメディ時々サスペンスの映画です。主人公の大学時代の友人に吉岡秀隆と劇団ひとり、かつての恋人に竹内結子、父親に伊東四朗、謎の殺人鬼に濱田岳、追う側の警察メインに香川照之と豪華キャストを布陣。みなさんお上手で迫力があり引き込まれます。
また頻繁におりこまれている主人公達の大学時代の回想描写が多くの細かい伏線となっており、後半少しずつ回収されていくのが心地よかったです。他にも「なるほどね!」と楽しめる仕掛けにあふれています。父親が登場するシーンでの伏線と終盤での回収などは、ありきたりではあるのですが、見事で私は気に入りました…「痴漢は死ね」…意味不明でしょうがご覧になれば分かります。
残念ながら偶然に偶然を重ねるご都合主義的展開やリアリティの無さも随所にみられますが、そこは気にしないでメインテーマである「人間の最大の武器は習慣と信頼」がどう描かれているかを楽しむのが正解なのかもしれません。最後まで見るともう1度、最初の部分を見直さずにはいられません。
なおタイトルはビートルズの「Abbey Road」に収録された楽曲で、映画の中で何度も口ずさまれます。