夢を叶えた
観る前には興業成績や他人の口コミ、ミュージカル調のラブストーリーという前知識によって敬遠していました。
しかし見はじめてすぐに、オープニングの高速の場面ですぐに引き込まれてしまいました。あの色彩や音楽、爽快感。すぐにでも一緒になって踊り出したくなるような躍動感。映画館で生で観なかった事を悔やんだ程です。
内容は夢を追いながらも様々な壁にぶつかりもがいている若い男女が出会い、惹かれあい、すれ違いながら成長していくというありきたりなストーリーです。しかしそこの見せ方や映像美、結末など特筆すべき点が様々ありました。
二人は互いの夢を追いながらその過程で互いのことを思いやれずすれ違ってしまいます。しかし一緒に高めあい、励まし合い、一種ライバルのように切磋琢磨出来たことにより、互いの夢を叶えることが出来ました。二人の人生がある地点で一瞬、激しく交わったからこそ回りの人間に否定されたり、侮蔑されていた夢を叶えるに至りました。この物語はラブストーリーという観点からはハッピーエンドとは言えないかもしれません。しかし夢を追う物語としては完全なハッピーエンドであり、改めて物語というのはそれを見る観点や立場、切り取りかたで違った見せ方をするものなのだと思いました。