邦画のアニメの新金星!期待以上です、是非観てください!
もともとアニメや邦画を好んでみるタイプの人間が観た感想としてお読みください。映画館、劇場での鑑賞も久しぶりでした。忙しい最中だったので、開演時間がそのときに合った映画がたまたまこの映画でした。報じられているCMを観た限りはどこにでもある映画だなというマイナスな印象だったので、友人からの期待以上だよという報告もありましたが、それでも期待は低めにして観賞させてもらいました。感想を一言でいうならば、”生涯忘れることのないほど素晴らしい映画”でした。ポイントは、1.ストーリー、2.描写、3.テーマ の3つが期待以上にしっかりしている点です。1.ストーリーは、”二人の人格が入れ替わり、二人の生きている時代が5年ずれているという設定、若い二人には、時も空間も遠く離れていながら恋心が芽生えていく。そして女の子の村に小惑星が衝突することを5年後の世界を生きる男の子が知り、衝突から避難を勧告することを行動に起こしていくというストーリー。それだけでなく、親子や家族、友人の絆、村の伝統、都会での生き方、社会問題なども織り交ぜられています。2.の描写について、監督の想いが伝わります。都会や自然の描き方、それぞれの土地で生きる登場人物の心情と風景の描写、特に光の描き方が美しい、太陽が2つあるような描き方など、虚偽風景だからこそ、インパクトと印象の残り方が強烈だった。監督のこのこだわりは、ご自身の学生のとき涙が自然と出てくる風景を見たという経験が映画やアニメの仕事のきっかけになったところからきているとのこと。3.のテーマについて、これは都会・自然を舞台にしながら、”人々が求めている何か”に気づかされるそして、見終わったときに、その何かに一人ひとりがそれぞれに気づいて、次の日から、歩きだせる勇気がもらえるようなテーマがSFと恋愛物語にのせています。私たちの現実を生きている生活は、何かと直接的であって考える時間も与えられていないほどせっかちですが、その毎日の中に、”当たり前の大切さ、大切な人”、”幸せに生きる”ことを考えさせられるテーマのように思えた作品でした。