何度も読み返したくなるSF漫画
ワールドトリガーは読めば読む程、読み返したくなるSF漫画です。特殊な技術であるトリオンを使い、少年少女達が壮絶な戦いを繰り広げていきます。単純なバトル漫画とは異なり、集団戦がこの漫画の大きな見所です。
倒す相手は近界民(ネイバー)と呼ばれる異世界の人々ですが、そのネイバーに対するスタンスも各々異なります。ネイバーに家族を殺され「ネイバーをぶっ殺す」と徹底的に殲滅しようという考え方の人もいる一方で、「ネイバーにも良い奴がいるから仲良くしようぜ」と考えている人もいます。その考え方の差は、各々が経験した事や知識の違いからくるものです。そのため、時には同じ組織にいるのにも関わらず対立をしたり、戦い方が異なったりします。さらに、ただ敵を倒したらお仕舞いと言う訳ではなくいという点もリアルに近く感じます。
その先についてもしっかりと描かれており、その戦い方を次にどう生かすのか、どう勝利に繋げていくのかなどについて良く練られています。
ひたすら戦うのではなく、組織の人それぞれが地形を活かしたり陣形を考えたりと、とにかく頭脳戦も楽しむことができます。常にネイバーと戦うだけではなく、味方同士で練習として戦うこともあります。そのため練習で戦っていた人達が、ネイバーを相手にすると一丸となる姿も感慨深いものがあります。