ボールルームへようこそ / Welcome to the Ballroom

ボールルームへようこそ / Welcome to the Ballroom

「ボールルームへようこそ」とは、「竹内友」による漫画作品。2011年より「月刊少年マガジン」にて連載を開始し、2017年夏に「Production I.G」製作でアニメ化。なんの取り柄もなく日常をただ過ごしていた気弱な少年「富士田多々良」は、ある日偶然にも社交ダンスに出会う。プロダンサーの仙石や同年代のダンサー兵藤・雫達に影響され、多々良は社交ダンスに没頭していく。

haruseのレビュー・評価・感想

ボールルームへようこそ / Welcome to the Ballroom
9

こんな世界があったんだ!

社交ダンスは、大人のダンス…そう思っていました。このアニメを見て、初めて競技ダンスの魅力に気づかされました。全く触れてこなかった私でも、アニメ序盤を見ただけで、すこしステップの名前やルールを知ることができ、どんどんこのアニメに引き込まれていきました。
初心者の主人公がダンスをひたむきに練習し、知り合った人間関係を通して、目標のなかった自信のない自分から自らの個性を見つけてゆく様に、感動しました。
私の中では主人公より、ダンスの師匠である「仙石要」が好きです。仙石は圧倒的なカリスマ性と、主人公の多々良とは正反対の圧倒的な自信を持っている人です。そんな仙石も、多々良を教えてゆくうちに、どんどんダンスについての気づきがでてきます。主人公の多々良以外のキャラクターも濃く、見る人によって、誰に魅力を感じるか、どの人物の目線で物語を見るかで全然違う楽しみかたのできる構成になっています。
ただのダンスのアニメを越えた、青春の葛藤の乗り越え方を教えてくれる素敵なアニメです。多々良とペアになる女性は、まさに思春期そのものであり、なかなかペアとしてうまくいかない二人の様子は、もどかしくなります。そんな二人がどのようになっていくのか…も、大きな見所です。
見終えたときに、息切れするような疾走感のあるアニメです!