不朽のバトルもの
「ドラゴンボール」は週刊少年ジャンプで連載された漫画で、俗にジャンプ黄金時代と呼ばれる時期を駆け抜けた作品です。
主人公の孫悟空は、7つ全てを集めると願いが叶うドラゴンボールを探すべく、旅に出ます。その旅を終えてからは、武術の師匠に弟子入りして武道の大会に出場したり、凶悪な軍隊やその昔に世界を震撼させた大魔王を倒すなど、冒険活劇からバトルものへと主題が変わっていきました。
作品全体がシンプルなストーリーにまとまっている一方、バトルシーンはいずれも手に汗握る熱戦の連続となっています。特に、悟空や仲間達が負けてしまえば地球や宇宙が滅ぼされるという大規模な戦いでの緊張感は、彼らの勝利を信じて応援せずにはいられなくなるだけの重みがあり、見事の一言です。
登場人物についても、最初から悟空の味方として登場した者から、以前は敵だったものの諸事情から仲間になった者、そして絶対に倒さなければならない悪役達まで幅広いキャラクターがいますが、その誰もが物語の上でも戦闘の中でも上手く活かされており、好感触です。
そして、各キャラクターが放つ技の多彩さも見どころ。全力を出しても敵に通じないという衝撃的なシーンから、逆に肩慣らし程度の力で強敵を圧倒するという場面にまで、「かめはめ波」や「元気玉」といった個性的な技が花を添えてくれています。
戦士達が死力を尽くして戦う姿は激しさや勇ましさに溢れており、否応無しに受け手の心を揺り動かします。
決して色褪せない不朽のバトルものを、是非手に取ってみてください。