アカデミー賞6部門受賞の名作
第89回アカデミー賞において監督賞をはじめとして6部門を受賞した「ラ・ラ・ランド」は2016年に公開されたミュージカル映画です。この映画は、アメリカのロサンゼルスを舞台として、カフェでアルバイトをしながら女優を目指すミア(エマ・ストーン)と、ジャズを愛するピアニストのセバスチャン(ライアン・ゴズリング)が運命的に出会い、やがて恋に落ち、お互いの夢に向かって進んでいく様子を描いています。
私は友人に「観た後こんなに気持ちを引きずる映画は初めてだ」と聞いて、そんなに印象に残る映画なら観てみたいなと思い、映画館で鑑賞しました。
私がこの映画でまず印象に残ったのは、劇中で流れる音楽です。アカデミー賞においても作曲賞、歌曲賞を受賞し高く評価されましたが、ただ音楽がいいだけではなく、それぞれの音楽がストーリーの中で意味を持つため曲自体に思い入れができ、映画を見終わった後にも曲を聴くだけで映画の場面を思い出し楽しむことができます。
また肝心のストーリーについてですが、前半はミアとセバスチャンが出会い、恋に落ちる様子が描かれていますが、物語の後半、愛し合っているはずの二人が、お互いを思い合うあまりに少しずつすれ違っていく場面が描かれます。前半が明るく幸せな雰囲気だっただけに、後半は切なく辛い気持ちになる場面が続きます。最後には5年後の二人の様子が描かれますが、なぜこんな結末になってしまったのだろう?どこで間違ってしまったのだろう?と思わずにいられない切ない結末が待っています。5年間の様子が描かれておらず想像するしかないという空白の部分があるのも、この映画にハマる人が多い理由かもしれません。
結果、映画を勧めてくれた友人の言う通り見た後も気持ちを引きずり続け、映画館で2回観て、オーケストラの生演奏で見るシネマコンサートで1回観て、DVDの発売後買って4回観て、計7回以上観るくらいハマってしまいました。観る度に新しい発見があり、気持ちが揺さぶられる映画はなかなかありません。ぜひ一度は観て頂きたい作品です。