画力・ストーリー共に最高
この作品は自分の中でお気に入りの漫画の一つです。実際に買い揃えたほどです。
週刊ヤングジャンプ掲載の漫画で、ジャンルは「ギャンブル+バトル」になるでしょうか。特筆すべき点は2つあります。
まず一つ目は作中に出てくるギャンブルがよく練られていて、飽きさせないことです。様々な種類のギャンブルが作中に登場しますが、よくあるものから作者が創造したものまで、かなり深い戦略、展開が考えられていて非常に面白いです。
もう一つはバトル要素。ギャンブルを取り仕切る組織である倶楽部賭郎(かげろう)に所属する「立会人」や、警察組織「暗謀」、その他の勢力に超人的な身体能力を持つキャラクター達がいて、互いに戦い合います。このキャラクターたちの魅力、戦闘シーンが見事。芸術といってもいいかもしれません。
この作品の作者、迫 稔雄さんは30歳くらいで漫画家になられた遅咲きの方ですが、ここまで画力、ストーリーを完成させているのは驚きです。ただ惜しいのは、ストーリーや一部ギャンブルのルールが作りこまれすぎていて、一度読んだだけでは完全に理解できなかったり、何話にもわたって同じギャンブル対決のシーンが続いたり、文字数が多いなどやや難易度が高いことです。格闘シーンで暴力的な描写もあるので、読者を選ぶ作品だと思います。