嘘喰い / Usogui

嘘喰い / Usogui

『嘘喰い』とは、2006年から2018年までに迫稔雄が『週刊ヤングジャンプ』にて連載していた漫画及びそれを題材としたアニメ、映画作品である。相手のイカサマ(嘘)を利用し勝利する様から「噓喰い」の2つ名を冠する天才ギャンブラー・斑目貘が、智力と暴力の入り乱れる命懸けのギャンブルに挑む姿を描く。ギャンブルシーンの高度な駆け引きと読み合いの最中に行われるキャラクター同士の激しい格闘も人気を博しており、ギャンブル漫画としてもアクション漫画としても読み応えのある非常に重厚な内容の漫画である。

bcfreeのレビュー・評価・感想

嘘喰い / Usogui
9

画力・ストーリー共に最高

この作品は自分の中でお気に入りの漫画の一つです。実際に買い揃えたほどです。
週刊ヤングジャンプ掲載の漫画で、ジャンルは「ギャンブル+バトル」になるでしょうか。特筆すべき点は2つあります。
まず一つ目は作中に出てくるギャンブルがよく練られていて、飽きさせないことです。様々な種類のギャンブルが作中に登場しますが、よくあるものから作者が創造したものまで、かなり深い戦略、展開が考えられていて非常に面白いです。
もう一つはバトル要素。ギャンブルを取り仕切る組織である倶楽部賭郎(かげろう)に所属する「立会人」や、警察組織「暗謀」、その他の勢力に超人的な身体能力を持つキャラクター達がいて、互いに戦い合います。このキャラクターたちの魅力、戦闘シーンが見事。芸術といってもいいかもしれません。
この作品の作者、迫 稔雄さんは30歳くらいで漫画家になられた遅咲きの方ですが、ここまで画力、ストーリーを完成させているのは驚きです。ただ惜しいのは、ストーリーや一部ギャンブルのルールが作りこまれすぎていて、一度読んだだけでは完全に理解できなかったり、何話にもわたって同じギャンブル対決のシーンが続いたり、文字数が多いなどやや難易度が高いことです。格闘シーンで暴力的な描写もあるので、読者を選ぶ作品だと思います。