こんなに切ない嘘は無い!
このコミックは音楽と青春とピュアな恋の素晴らしさに満ち溢れた物語です。バイオリン弾きの少女とピアノ弾きの少年が、ある意味で必然的に出会い人間的な成長を遂げてゆく様が丁寧に描かれています。
クラシック音楽の名曲が作中、沢山出てきて、クラシック音楽が好きな読者には物語と音楽がイメージとして完全に重なって、より感動が深まると思います。
クラシック音楽が題材になったコミックで有名なところでは、「のだめカンタービレ」などがありますが「四月は君の嘘」もひけをとらない名作です。ただ、四月は君の嘘のほうは終盤とにかく涙がとまりません。「涙活」という言葉も最近よく目にしますが感動して涙を流すことは、ストレス解消に大きな効果があるそうです。
そしてこのコミックのタイトルにもある「君の嘘」の真相が明らかになったときは、そうだよなぁ、やっぱりかぁ、と思うとともに再読の欲求に流された私です。一気読みを二回連続というハマりぶり。
これから初めて読まれる方のために極力ネタバレを匂わす表現は避けましたが声を大にしておすすめしたい作品です。
主役の少年少女の他にも味わい深い多様な登場人物たちがいて、それぞれの相関関係なども読み応えがあります。そして絵が可愛い!主人公「かをり」がバイオリンを弾く様子などいっさいごまかしのない描かれ方です。丁寧な作画が土台としてあるので100パーセント物語の世界に浸れたのだなぁとも思います。ひとりでも多くの方に「四月は君の嘘」を読んで欲しいです!