事実とフィクションが織りなす感動作
私が生まれて間もなくクイーンのボーカルであるフレディ・マーキュリーはこの世を去っている。なのでリアルタイムでクイーンというバンドの活動を知らない。それでもこの映画は楽しめるようになっている。
映画に使われているクイーンの楽曲は私のような世代でも聞き覚えがある曲ばかりだし、その名曲の数々を当時、クイーンがどのようにして作ったのかも映画を見ればわかる。
また、やはりエイズに感染し亡くなっていくという事実を持っているフレディの悲劇性が映画に厚みを増している。
この映画は事実を元にしているが、若干のフィクションが含まれているし、わからない部分なんかはバンドメンバーの後日談などで補完しているのであろう。
なので両性愛者といわれているフレディを同性愛者として描かれてるし、バンドメンバーにエイズ感染を告白するのもライブエイドの前になっている。
同性愛者として表現できたのは今の時代だからできたんだろうなと思う。
ライブエイド前にエイズ感染の告白を持ってきたのは映画の構成として大正解だと思う。あの告白の後のライブエイド一曲目「ボヘミアン・ラプソディー」の流れはやばい。歌詞の内容とフレディの心情がリンクする。
没後27年。フレディはこの映画で神格化されたようにも思える。