家族愛
白血病の長女を中心とした家族の葛藤と苦悩のストーリーなので、やはり観ている間ほとんどずっと辛かったです。
特に長女の恋が、相手の同じく白血病の少年の死で終わってしまうところなどは、そりゃもともとそうなる可能性が高いのになぜ好きになってしまったの…とやりきれない気持ちになりました。
治療に打つ手がなく余命わずかになった時、姉は死を受け入れ、最後にビーチへ行きたいと言います。父親が止める母親を激しく振り払ってまで子供達を連れて行くシーンでは胸が熱くなります。しばらくして母親が納得したように合流するものよいところです。
映画の始まりは、姉のドナーになるべく、遺伝子操作によって生まれた妹が、これ以上の治療への協力を拒否するため弁護士を雇うのですが、それは本心?何か別の理由があるのでは?という謎めいたものを感じながら観ていました。しかしラスト近くになるとその答えが薄々分かり、しかもさほどビックリな理由でもなかったです。というか、終盤のそのシーンあたりでは、もう観ているのが辛くて辛くて、そんな謎解きどころではなかったのです。
もう一つ、諦めない母親と娘の関係もポイントなのですが、病気の姉に執着はするけど、妹に対しては虐待になるような扱い。自分が母親としてちょっと理解できない部分ではありました。
最初から最後まで悲しい物語ではあるけれど、家族を大切にしたいと思わせてくれる映画です。