宝石の国 / Land of the Lustrous

宝石の国 / Land of the Lustrous

『宝石の国』とは、市川春子による漫画作品、および漫画を原作としたアニメ作品。アニメーション制作は「オレンジ」が担当した。今から遠い未来、星の生物は不死の体を持つ宝石になっており、宝石を装飾品にするために月から飛来する「月人」と28体の宝石たちとの戦いを描いている。美しい作画と作中に散りばめられた謎が魅力の作品となっている。

alex759898のレビュー・評価・感想

宝石の国 / Land of the Lustrous
9

他に似た作品を知らない。唯一無二のキラキラ世界

序盤から展開される独特の世界観、設定にただただ圧倒されます。
人間のいない世界で生きるヒトの姿に似た宝石たち。彼女たちを理解するのに少し時間が掛かりました。視聴前は、ヘタリアや艦これといった最近流行りの擬人化モノなのかと思っていたのですが、単に人になるということではありませんでした。
簡単に何度も何度も壊れてしまう宝石たち、しかし条件が揃えば再生可能で、死の概念が無い…。一度死ねば終わりという作品に慣れていたので、この感覚は新鮮でした。主人公なのにあっさりと手足がもげてしまうフォスは衝撃です。
宝石たちが住む学校、先生と呼ばれる存在、そして宝石たちを攫いに来る月人。不思議な関係性です。

アニメ化もされましたが、CGは動きも滑らかで、ダイナミックなカメラワーク、美しい背景、そしてキラキラ輝く宝石たちの作画は最初から最後までハイクオリティでした。とにかく細部まで作り込まれた世界は、よくある『現実社会をベースにしたような異世界』とは違い、完全に独立したそれでした。どっぷりと非日常に浸りたい人にはオススメです。そして徐々に明かされ始める宝石たちの秘密、フォスに訪れる変化、次々と先が気になる展開が訪れ、目が離せなくなります。