老若男女に愛されるロックバンド。彼等の真骨頂はライブにあり!
平成初期のバンドブームに『ロビンソン』『チェリー』などでミリオンを連発したのは音楽ファンでなくとも良く知られているであろう日本のロックバンド「スピッツ」ですが、彼等の真髄はストイックなライブパフォーマンスにあると言えます。メランコリックでノスタルジーを刺激するメロディや、艶やかで独特な世界観の歌詞、そして何よりギターボーカルの草野さんのややハスキーでありながら男性には珍しく高い涼やかに通る声質などから“ロック“のイメージとはかけ離れているように感じるかもしれませんが、スピッツというバンドはまぎれもなくロックバンドです。バンドという性質上、特に作詞作曲を手がけるフロントマンが注目されがちですが、バンドのリーダーを務めるベースの田村さん、本人のビジュアルからは想像できない程に繊細なアルペジオを奏でるギターの三輪さん、難易度が高いとされるモーラー奏法で心地良く安定感のあるリズムを刻むドラムの崎山さんと、演奏技術も実力派として名を馳せています。学生時代からの友人として自分たちの音楽を追求してきた彼等にしか出せないバンドサウンドは、控えめなように見えてとても力強く切実に訴えかけてきます。特にライブでは意外と激しめの曲で盛り上がれるので、少しネガティブな印象を持っている方には是非実際に音を体感して頂きたいバンドです。