第1期以上に描写が光るアニメ「【推しの子】」第2期
2023年に始まったアニメ「【推しの子】」は、原作漫画の人気はもちろん、新人声優の起用や楽曲の流行と、話題沸騰のなか、第2期制作を発表しました。そして2024年春、作品の勢いを維持したまま、第2期が始まりました。第2期では、アクアが出演する2.5次元舞台「東京ブレイド」の製作をメインに物語が進みます。
今回私が1番驚いたのは、2.5次元舞台のリアルな描写です。まず上演劇場は「客席が回転する」設定ですが、これは東京・豊洲にあったIHIステージアラウンドがモデルと考えられています。漫画では劇場外見のみの描写でしたが、アニメでは周辺の景色も登場しました。何度か劇場に行ったことがありますが、実際の風景にそっくりです。
「東京ブレイド」の上演を通して、出演者たちが演技の殻を破り、役者として大きく成長するのも今回の見どころ。互いの演技に影響を受けて覚醒していく様に、アニメオリジナルのシーンが加わり、まるで戦隊ものの変身シーンのようで興奮しました。
ただ第2期は第1期と比べ、音楽がやや弱いのが惜しいところです。第1期はオープニング「アイドル」の爆発的ヒットはもちろん、エンディング「メフィスト」への入り方が毎話注目されていました。第2期も豪華な布陣ですが、第1期ほど印象が強くないのは事実。シリーズものの難しいところだと思います。