伏線はだいたい予想どおりの展開でした
旧アニメシリーズをリアルタイムで体験した者です。旧劇場版2作品も映画館に足を運びました。監督が新解釈のエンターテイメント性の高い、エヴァンゲリオンを再構築して劇場版にすると聞いた時は胸が躍りました。
旧作品でも独特の世界観で楽しませて頂きましたが、旧劇場版のラストが個人的に「あれ?」という感じだった為、今度はシンジ君や綾波、アスカなど希望に満ちた作品になるという情報を聞き今作も劇場で観ました。最終章のシン・エヴァンゲリオンを見終わった後は、申し訳ないですが本当にどう考えていいのかピンときませんでした。Qから8年の歳月をかけて物語を完結させたことは凄いですし、ファンとしても嬉しかったです。なのですが新劇場版がスタートした時の監督の想いはこれだったのか疑問に感じてしまいました。過去の作品で謎だった部分は、きっとこういう理由なんだろうと思っていた通りだったので残念ながら今更感がありましたし、素人の自分の考えを超えていくような驚きが欲しかったです。
破では人間らしく可愛いらしい綾波の一面が見られ、映画の終盤では、シンジ君がエヴァ内部から必死の思いで綾波を助けたのに、Qの内容、シン・エヴァと見れば見るほど悲しくなりました。ベタなハッピーエンドでなくてもいいのですが、希望の持てる作品になってほしかったというのが一ファンの願いでした。
旧劇場版もそうでしたが、新劇場版のラストも途中から実写が入り現実世界に戻されてしまう演出も当時の虚しい気持ちを思い出してしまい、「またなのね」という思いでした。アニメ作品なのでラストまでアニメーションで締めくくってほしかったです。
否定的な内容ばかりになってしまいましたが、映像は素晴らしかったでし音楽も同様です。最後になりますが、Qからシンは終始シンジ君とアスカが辛く悲しい状況で未だ整理がつかない作品だなと思いました。