『Ⅱ』『Ⅲ』もまとめて鑑賞したい作品!
『ゴッドファーザー』といえば、続編にも引き継がれていく「イタリア魂」が熱く描写されている作品です。初見でも再見でも大いにアナタを楽しませてくれるでしょう。
シリーズ第1作である今作の公開は1972年。主演はマーロン・ブランドでした。
まず、何といっても原作がイイです。マフィアをはじめとする、米・伊の裏社会を稚拙かつ大胆に描いています。作者は、マリオ・プーゾです。居酒屋で知ったかぶりの「自称・映画通」を論破するなり、文学少女を感心させられること請け合いですよ。
時代背景としては、一族のドンであるヴィト・コルレオーレ(マーロン・ブランド)がイタリアからアメリカに移民としてやって来て、米国闇社会でグングンと力をつけていくというもの。いわば、裏の立身出世物語です。まるでエンターテインメントとリアルのボーダーを取り払ったように、いかに冷酷に「仕事」をやってのけたのかを見せています。
また、家族(ファミリー)をこよなく愛し、大事に思う所も、観ていてホロリとさせられて、イイ味を出しています。
長男が死に追いやられたり、のちに主役となって成長していく末弟のマイケル・コルレオーレ(「Ⅱ」ではアル・パチーノとロバート・デニーロの豪華2人一役)にマフィアとしての道筋をつけてやったりと、ヴィトの家族愛が垣間見えたりして素晴らしい出来栄えになっています。
それらが伏線となり、国内での栄華やキューバ危機に繋がっていくのですから、奥も深いです。
シリーズ3作、一気にまとめて観ておきたい作品です。
ちなみに監督は、フランシス・フォード・コッポラ。やはり「巧み」です。