美しい眺めだった
これは、糸守町という田舎で暮らす女子高校生・宮水三葉と、東京で暮らす男子高校生・立花瀧がすれ違い、紡いでいく美しくて壮大な奇跡の物語。
三葉は、初めての東京を見知らぬ男子高校生として、見知らぬ家族、友人、知人と慌ただしく生活するという奇妙な夢を見る。一方、瀧は自然に囲まれた見知らぬ街で、見知らぬ家族、友人、知人と慣れない生活を送る奇妙な夢を見る。そんな2人は、自分と他人を交互する日々を繰り返していく。こうして、出会うはずもなかった2人は互いに入れ替わっていることに気づく。ちょうどその頃、ティアマト彗星と呼ばれる彗星が1000年ぶりに日本に向かっていた。あろうことか、この彗星が分裂して墜落したのは糸守町であった。
人々が眺める美しい彗星の水面下で三葉と瀧が時に隔たり、時に繋がり、時には喧嘩して、時には助け合って奇跡を起こしていく姿や、三葉、瀧をはじめとする人々に幾度となく心を動かされた。また、その中で恋をする三葉と瀧には、誰もが応援したいと思わされただろう。さらに、それらにおける1コマ1コマの絵、描写、映像どれもが繊細で綺麗であった。
最後に、主題歌や劇中歌等をRADWIMPS様が担当しているのだが、どの曲も「君の名は。」という作品を捉えていて、素晴らしかった。どの点においても、美しい眺めだった。