夢か現実か、若さ故の葛藤の末に見た景色
ロサンゼルスで夢追い人の男女が描く王道のラブストーリー。女優を夢見るがオーディションには落ちまくりのカフェ定員ミアと、いつか自分のジャズバーを持つのが目標のピアニスト、セブ。
映画冒頭は大渋滞でのクラクションから始まる。そこで、いざこざがあった2人がパーティで再会。気まずいながらも2人で抜け出して、鍵をカチカチしながら車を探します。そしてめちゃくちゃ有名な踊るシーンへ。ここがものすごく素敵なのでここだけ見てもいいかもしれない。
高台の開けた場所のベンチに座る2人を引き立てるのは一面の夜景。そして紫とピンクのグラデーションに星が輝く、明け方の空。ミアの黄色いドレスがコントラストになりとっても綺麗。憎まれ口を叩き合いながら、ハイヒールからスニーカーに履き替えてダンスを踊る2人。
文章にすると何だかおかしいのですが映像だと本当にロマンチックです。
その後2人は恋人同士になりますが、セブが組んだバンドが軌道に乗り出した頃から不穏な空気が流れます。結局ミアは別の男性と結婚し、子供も授かり母親になります。そしてふらりと立ち寄ったバーでピアノを弾くセブに再会。
夢を叶えた彼を見つめるミア。そして、「もしも」2人が愛を選んで夢も叶えたなら、という映像が流れてきます。それが本当に本当に切ないシーンです。
嫌いになって別れたわけではないがすれ違ってしまう2人。若い頃にはよくある話なので感情移入する人も多いと思います。ミアに気づいたセブ、見つめ合う2人は頷いて別れる。その後も2人の日常は続いていくのでしょう。