傷モノの花嫁~虐げられた私が、皇國の鬼神に見初められた理由~

傷モノの花嫁~虐げられた私が、皇國の鬼神に見初められた理由~

『傷モノの花嫁 〜虐げられた私が、皇國の鬼神に見初められた理由〜』とは、友麻碧原作、 藤丸豆ノ介作画の帝都ロマンスコミックである。名家に生まれながら、従姉の暁美(あけみ)の陰謀によりサルのあやかしに襲われてしまった主人公の菜々緒(ななお)は、あやかしに妖印(よういん)をつけられたために、猿面をつけさせられ、一族中から傷モノと虐げられてきた。しかも、婚約者であった本家の若様との結婚も破談になり、菜々緒の代わりに従姉の暁美が若様と婚姻を結ぶのだった。悲嘆にくれる菜々緒がつらい生活を送っていたある日のこと、紅椿家の麗しい当主、夜行(やこう)と出会う。アクシデントにより猿面が外れ、夜行に素顔を見られてしまった菜々緒だったが、夜行は菜々緒の美しさと霊力の強さから、結婚を申し込む。半ば強引ともいえる手段で、夜行に婚約者として連れ出された菜々緒だったが、安らかな日々の中で幸せを見出し、一族からの嫌がらせを夫とともに制し、心から愛し合う夫婦となっていくのだった。いじらしく切ない、和風シンデレラ婚姻譚。

koara08318のレビュー・評価・感想

傷モノの花嫁~虐げられた私が、皇國の鬼神に見初められた理由~
8

異世界ツンデレにうっとり

時代は明治。
鬼や妖怪が人間と共存している設定になっているのがこの漫画の特徴ではありますが、そんな些細な設定などどうでもよくなってしまうほどの格好いいヒーローが「皇國の鬼神」椿夜行さま。
血を吸わないと生きていけない「鬼椿」とよばれる体質が災いして、なかなか嫁取りができなかったところに、「白蓮寺家に虐げられている霊力が高い娘がいるとかいないとか」という噂を小耳にはさみます。
興味をもった夜行さまが白蓮寺で目にしたのは、想像以上にひどい扱いを受ける娘、菜々緒。
菜々緒は従姉の陰謀によって「傷モノ」にされたため、本来ならば白蓮寺家の次期当主の嫁になるはずだった程の高い霊力を持っているにも関わらず、猿の面をつけることを強要され、言葉を発することを禁じられて、人目を避けるように暮らすことを強いられていました。
怪我をした菜々緒の血を舐めた夜行さまは菜々緒の霊力の高さを瞬時に悟り、菜々緒を自分の嫁にしたいと申し出て白蓮寺家から菜々緒を助け出します。
普段は冷徹な夜行さまが、菜々緒に向ける優しさが駄々洩れな視線にこっちまでうっとり。
ツンデレの王道をいく夜行さまと菜々緒の絡みは何から何までシンデレラストーリ。
2人を邪魔する典型的な頭の悪いヒールも夜行さまのツンデレをいい感じに刺激して、続きが気になること間違いなしの作品です。