呪術廻戦が表現する世界について
人々が生み出す呪いは世界を破滅させるのか否か。呪いの渦巻く現代で生きる呪術師達の群像劇。それが「呪術廻戦」という作品である。映画・ノベライズ・舞台化もされた、『週刊少年ジャンプ』の人気作品である。
恐怖・不安・生きづらさ等人々の負の感情から生み出される「呪い」。仙台で暮らしていた主人公虎杖悠二(いたどりゆうじ)は、ある日所属していた高校にて特級呪物「両面宿儺の指」を拾う。
だが、その呪物に呼応するかのように出現した怪物のような見た目の呪霊が現れる。
その頃、呪いの調査任務で仙台に来ていた呪術師・伏黒恵に助けられ互いに協力し応戦するのだが苦戦してしまう。「呪いは呪いでしか対処できない」と伏黒に言われ、呪霊に対処すべく咄嗟に宿儺の指を飲み込んでしまった虎杖は、突如その体に日本最強の呪術師「両面宿儺」を宿してしまった。すると宿儺が現れ、虎杖の体を乗っ取り生まれ変わろうとする。
呪いを払い呪いとともに生きる選択をする虎杖と、非呪術師を救い呪いに立ち向かう呪術師達の向かう先には何が待ち受けているのか。少年漫画でありながら、生と死が絡み合う壮大なストーリーであり個々の生きる指針を与えてくれる作品でもあるのだ。