タッカーとデイル 史上最悪にツイてないヤツら

タッカーとデイル 史上最悪にツイてないヤツら

『タッカーとデイル 史上最悪にツイてないヤツら』(原題:Tucker and Dale vs Evil)とは、2010年に公開されたカナダとアメリカ合衆国合作のホラーコメディ映画である。監督はイーライ・クレイグが務めた。
見た目が厳めしく無骨だが心優しい親友同士の中年男性タッカーとデイルが、自分たちの山小屋で休暇を過ごす中で巻き起こる惨劇を描いたシチュエーション・コメディである。キャンプに訪れていた大学生グループから、外見上の誤解や20年前の惨殺事件の噂も相まって「凶悪な殺人鬼」と思い込まれたことをきっかけに物語が展開する。不慮の事故や不吉な偶然が次々と重なり大学生たちが凄惨な死を遂げていく中、さらなる誤解と錯乱が連鎖し、事態が泥沼化していく様を凄惨かつ滑稽に描く。
スプラッター映画の定番表現を逆手に取った独創的なプロットとブラックユーモアが高く評価され、SXSW映画祭やファンタジア国際映画祭、シッチェス・カタロニア国際映画祭など世界各国の映画祭で数々の賞を受賞した。日本でもSKIPシティ国際Dシネマ映画祭で観客人気投票1位を獲得するなど、カルト的な人気を誇る作品である。

7mg3_kspのレビュー・評価・感想

タッカーとデイル 史上最悪にツイてないヤツら
9

スプラッターコメディーってなんだ!?

映画の説明に「気のいいヤツらが殺人鬼?スプラッターおバカコメディー!」とあり、スプラッターでコメディという不思議な組み合わせに惹かれて視聴。

親友同士のタッカーとデイルは、優しくて気のいい2人。2人はあるとき念願の別荘で過ごそうとする。別荘滞在中のある夜、旅行中の大学生のアリソンが湖に落ちてしまうのを助けるも、大学生のグループからは、仲間が1人誘拐されたと勘違いされてしまう。誰も殺人などしていないのに、なぜか大学生たちは一人またひとりと死んでいく事態に。

この映画の面白さは、タッカーとデイルがほんとうにいいヤツなのに、その見た目のいかつさだけで誤解がどんどん深くなっていってしまうところだ。実際、かなりグロテスクな死に方をしたりもするので、そういったものが苦手な方にはお勧めしない。しかし、こんなにも人が死んでゆくのになぜか最後までコミカルな姿勢が貫かれているという不思議な構造になっているので、スプラッター映画でもあるけれどコメディ要素が強くて、重々しくないのだ。「いやいやいやそんなことある!?」とつい言いたくなってしまう、そういう冗談みたいな映画なのだ。「史上最悪にツイてないヤツら」という副題が、最初から最後までしっかりその通りなのである。