今までのゴジラの作品の中でも絶望感が凄い!
物語の舞台は、第二次世界大戦の終盤から戦後。今までゴジラとは違い、アメリカに負けたことにより、武器となるものが少なくボロボロの状態からゴジラが現れるという、まさに絶望するしかないと言える作品だ。
主人公である敷島浩一は特攻で向かう途中に零戦が故障したと嘘をついて、小笠原諸島の大戸島に着陸。その日の夜、突然ゴジラが現れ、橘宗作と敷島以外の全員がゴジラによって殺されてしまう。その後、戦争が終結したため、故郷である東京に戻るのだが、家族は全員死亡しており、1人となってしまう敷島。彼同様に家族を失った大石典子と、託された赤ん坊の明子とともに3人で生活することとなる。
そのようなボロボロの状態でありながらも少しずつ日本が復興していく中でゴジラが上陸して、日本を絶望に追い込む。それでも主人公とゴジラに対抗する人たちが、武器もない中でどのようにしてゴジラを倒すのか。
今までの作品には、ゴジラに対抗する武器が何かしら出てきていたため、勝てる望みは少なからずあった。しかし、今回の作品では勝てる見込みが無く、アメリカからの助けも全くないと言った状況。あまりにも無謀な状態でも、勝つために決死の覚悟でゴジラに勝とうとする日本人の姿に感動した。ぜひ1度見て欲しい作品である。