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映画「ライフイズビューティフル」の感想
年間100本以上映画を観る私が、毎年必ず1回は観る映画です。毎回胸が苦しくなりつつ必ず泣いてしまいます。親子愛を描いたこの作品はどの世代にも是非見て頂きたい作品です。
序盤の主人公グイドが奥さんと結婚するまでのストーリーはとても温かく、街の美しさや自由を感じることができます。そして中盤からユダヤ人差別や戦争の激化という不安な空気に変わっていきます。そして終盤は序盤と打って変わって暗く、不自由な空気に包まれます。
今作の何よりの魅力はグイドという主人公の存在。彼はお調子者で、人を笑顔にすることが得意で、友人や奥さんそして息子を笑顔にさせることに命を掛ける姿がとても素敵です。
彼が愛する息子に対してユダヤ人収容所アウシュビッツを「ゲーム会場」だと嘘をつき、ここが地獄だということを絶対に悟られないようにする姿、絶望を笑顔に変えるために必死になる姿に、親子愛の深さを感じさせられます。
また、この作品にはもう1つ名シーンがあります。奥さんはイタリア人だったため、収容所に連れて行かれなかったのにもかかわらず、自分もユダヤ人だと言って家族で収容所に連れて行かれるシーン。この映画が描く親子愛・家族愛を感じる名シーンです。
この作品を観て、ロベルト・ベニーニ監督の才能を是非体感して欲しいです。