親子で感動
アニメ映画はもともとあまり見る方ではなく、『SLAM DUNK』は原作のコミック版の頃が私の世代でした。そのため自分の中でキャラのイメージがあるので「どうなのかな?」と不安が半分、ドキドキが半分で見に行きました。
コミックの時は初心者の「桜木花道」が「もてたい」という単純な動機から始めたバスケが、バスケの難しさを知り、ひたすら練習して努力すれば上手になる事を知り、何よりもバスケが好きだということに気づいて成長していく。そして仲間たちと全国1位を目指すストーリーで、勝ち進む為に強いチームと戦っていく話でした。
しかし今回の映画は当時のストーリーの筋道はあっているのですが、スポットライトの当たった人物が「りょうた」で驚きました。
そして、「りょうた」の過去にそんな切ない、悔しい出来事があったなんて驚きです。
大事な人をなくす痛みは消えることはないけど、残った人は生きていかなきゃいけないから。泣きたいときに泣かないと泣けなくなるから、思いっきり泣いた方がいい。気が済むまで泣けば、きっと吹っ切れてスッキリして前に一歩歩き出せる。そんな風に感じました。
原作が人気だった当時、中学・高校でバスケをやっていた私は、安西先生のセリフに感動したのを思い出しました。そして息子も中学・高校とバスケ部で青春を送りました。私よりも先に彼女と『SLAM DUNK』を見に行った息子が、「絶対に見た方がいいよ」「少しウルウルした」と、そして何よりも「皆が主人公だな」と言っていました。
誰にスポットライトを当てても物語ができるような、今もどこかで練習をしているんじゃないかと思ってしまう、細かいところまで丁寧に作られている映画になっていると思います。続編が出るとかでないとか…見終わってからも話題は尽きませんでした。