これは令和版の「未知との遭遇」なのか…
ホラー映画という括りなしで惹かれる要素がたくさんある映画。
「映画の起原」を主張する人間たちに、キャトルミューティレーションを仕掛けてくる空からの「何か」。一見穏やかな牧場の風景や僻地の荒野にかかる巨大な未知の生物の影がとても不気味。
人種差別などの社会風刺も感じさせながらもシンプルでエンタメ性がとても高く、見せ方も往年のパニック映画のようです。
予告編の時点で超常現象的な場面が数多く見られますが、本編でも期待を裏切らない展開と怖いもの見たさを刺激してくる怪現象の映像の連続。
ありえないと頭で思っていることと、鑑賞側が無意識に見世物として扱って下世話に期待していることが本当に何度も起こるので、見たいと思っていたことが実際に起きてしまいます。
ラストには未知の生物がはっきりと姿を現し、人喰い生物と化して襲い掛かってくるシーンがあり、そこでこの映画の中で続いてきた緊張感がMAXになります。
いい意味で予想を裏切られる展開の連続で全編面白く観られます。エンドロール後のおまけ映像のアレが本当に某所に存在しているのが、ネタなのに鑑賞後もじわじわと怖いです。追体験している間に気づけば終わっているので、もう一度見たくなり考察したくなる作品です。