名探偵コナン 黒鉄の魚影 / Detective Conan: Black Iron Submarine

名探偵コナン 黒鉄の魚影 / Detective Conan: Black Iron Submarine

『名探偵コナン 黒鉄の魚影』(めいたんていコナン くろがねのサブマリン)とは、原作者・青山剛昌による『名探偵コナン』の劇場版シリーズ。2023年公開の日本のアニメ映画。配給は東宝、制作会社はトムス・エンタテインメント、監督は立川譲である。
八丈島近海に、新たに建設された海洋施設・パシフィック・ブイ。そのパシフィック・ブイに向かった江戸川コナン(えどがわ コナン)は、自分を小さくした、黒ずくめの組織の影があることに気付く。コナンは、組織の動向を探るうち、新たな組織のメンバー・ピンガの存在を知る。

kinako_18のレビュー・評価・感想

名探偵コナン 黒鉄の魚影 / Detective Conan: Black Iron Submarine
10

毎年更新する傑作。名探偵コナンに触れたことがある人なら必ず見るべき。

「コナン映画」というのは、日本アニメ映画の1ジャンルとして地位を確立している。

原作である漫画は、高校生探偵・工藤新一が、黒の組織の取引現場を目撃してしまい、少年化させられてしまい、組織の行方を追いながら数々の事件を解決していくというストーリーだ。今作は、その話の根底となる黒の組織との接触がメインとなっており、シリーズ全体を通しても重要な位置づけになるのではないだろうか。

映画プロデューサーの方が「今年は興行収入100億円を目指す」と宣言していた。「いくらなんでも…」と半信半疑で観に行ったというのが正直なところだが、さすがコナン映画。前作までも好成績を続けていたにもかかわらず、個人的には歴代最高の出来ではないかと感じる。

主軸となる事件を、映画版らしいド派手なアクションで魅せていたのも高評価の要因のひとつであるが、何より私が重要視したいのが、キャラクター個々の魅力が大いに出ていたという点。そして、彼らの関係性の描写が丁寧で、すべてにおいて高水準、満足度の高いものだという点だ。
キャラクターに標準を当てすぎると、時としてファン側で様々な論争が起きがちだが、本作はあくまで「名探偵コナン」シリーズが提示するそれぞれのキャラクターの最適解を解説されたような気さえする。
私は、劇場版に関しては毎回見るくらいの熱量があるが、原作やアニメシリーズを欠かさず見ているわけではない。そんな私が、映画だけでなく今後のシリーズの行方が気になってしまう作品だった。