セッション / Whiplash

セッション / Whiplash

2014年、撮影当時28歳で全く無名だったデイミアン・チャゼル監督初の長編映画。サンダンス映画祭 W受賞を皮切りに驚異の記録で賞レースを席巻。名門音大に入学したドラマー(マイルズ・テラー)と伝説の鬼教師(J・K・シモンズ)、究極の師弟関係を狂演VS怪演で演じきり、狂気のレッスンの果ての衝撃のセッションは、誰も観たことのないクライマックスへと展開する。映画史上に残るラスト9分19秒は圧巻。

go-1036207119064910278785のレビュー・評価・感想

セッション / Whiplash
8

暴力!罵倒!狂気!音楽!

デイミアン・チャゼル監督が手掛けた2014年の映画で、ジャズ・ドラマを描いた作品です。映画の舞台は、ニューヨークの名門音楽学校であり、若きジャズ・ドラマーのアンドリューが、厳しい指導者テレンス・フレッチャーの下で練習に励む姿が描かれます。

音楽に対する情熱と才能、そして過酷な練習の中での苦悩や挫折を描き、主演のマイルズ・テラーとジェ.K.シモンズが見事な演技を披露しています。また、映画のクライマックスとなる演奏シーンは、観客を圧倒するような迫力と美しさを持っているため、多くの人々から高い評価を得ています。
緊張感ある演出や、緻密で美しい映像、そして音楽と演奏に対する情熱が溢れるストーリー展開など、どの要素においても非常に優れた作品として評価されています。

この作品の最大の魅力は、音楽映画でありながら、とても暴力的で狂気的な価値観で音楽に打ち込むアンドリューとテレンス・フレッチャーの師弟関係です。指揮者であるテレンス・フレッチャーは偉大な音楽家を生み出すために暴力や罵倒を容赦なく行います。ときには理解力のない者を追い出すために、嘘をついてまで生徒をふるいにかけながらバンドを運営していきます。そしてアンドリューも自分の目標のために彼女と別れ、同じポジションの生徒を蹴落とし、傷つきながら音楽を続けました。
この二人がラスト10分間に見せるセッションは、誰が観ても興奮してしまうこと間違いなしです。何1つ難しいストーリー展開がなく、劇中登場する音楽やストーリーテンポだけで楽しめる映画です。