運動大嫌いなアナタにこそ読んでほしい、スポーツの裏にある人間ドラマ「ハイキュー!!」
突然だが筆者は運動が苦手だ。運動会や体育会では常に端にいて、中心にいる輝かしい選手の活躍を羨望の眼差しで見ていた苦い思い出があり、スポーツとは無縁の人生を生きてきた。運動が嫌いという方は少ないわけでは無いため、もしかしたらこの記事を読んでくださっている貴方もそうかもしれない。そんな貴方にこそ見てほしいのが「ハイキュー!!」である。
まず、主人公の身長は男性の平均の壁と言われている170cmを満たしていない。そんな彼がテレビで、自分と同じくらいの身長でコートを制していた「小さな巨人」を目指すところから物語は始まる。バレーボールは身長が命!というイメージを持つ方も多いだろうが、実際その通りである。とすると、この時点で「ハイキュー!!」が他のスポーツ漫画と一線を画しているのが伝わるだろう。主人公は体格という意味で「才能を持たざる者」なのである。そう、この話は才能を持たざる者が「自分の持ち味を活かして」才能を持つ者に追いつき、追い抜かす成長物語なのだ。
また、「天才と言われているが実は平凡から努力でのし上がったセッター」や、「特筆すべき才能は無いが、当たり前の努力を当たり前に積み重ねることで主将に伸しあがったキャプテン」等、登場する敵キャラクターも個性が強い。このように人間味に溢れ、私たちと近い等身大のキャラクターだからこそ、どの試合も終わった痕は涙を流すほど感動してしまうのだろう。このアニメにバレーボールに関する専門知識は必要なく、彼らのキラキラとした青春はノスタルジーを感じること間違いない。興味を持った方は是非読んでみてほしい。