オーシャンズ11 / Ocean's Eleven

minazukiko8のレビュー・評価・感想

オーシャンズ11 / Ocean's Eleven
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クルーニーズ11

大ヒットを記録した「オーシャンズ11」。1960年の映画「オーシャンと十一人の仲間」のリメークです。ジョージ・クルーニー演じる稀代のスゴ腕の泥棒ダニー・オーシャンと10人のスペシャリストが繰り広げるクライムムービーです。この映画に出会ってから20年以上たちますが、あのワクワク感は色あせることはありません。クルーニーのほかにブラッド・ピット、マット・デイモン、アンディ・ガルシア、ジュリア・ロバーツなどスターが勢ぞろい。名作「大脱走」以来、オールスターキャストと言われるとつい見たくなるのは私だけではないでしょう。ダニーとピット演じる相棒のラスティ・ライアンが中心となりカジノの金庫にある1億6000万ドルをいただくためドリームチームを集めます。みんながその道のプロフェッショナルばかりです。親子2代の天才スリ、大富豪、電気関係のスペシャリスト…。この映画、予算はそれほどでもなかったそうですがクルーニーとスティーブン・ソダーバーグ監督のプロフェッショナルな2人にひかれ、名優たちが集まったというエピソードがあります。映画のストーリーを地で行くような展開です。それでは映画の見どころを挙げていきましょう。

まずはソダーバーグ監督のスタイリッシュな演出。映画とマッチするこの演出には感服します。超豪華なキャスト陣のキャラが立っています。テンポのいいストーリー展開もソダーバーグ監督の手腕によるもの。音楽もばっちり決まっています。

次はやっぱりリーダーのダニーのカッコよさ。クルーニーのはまり役です。一流の腕を持っているダニーですが、別れた妻・テスをしつこく?追い回したりする人間っぽいところやどこかユーモラスな面もまたいいですね。

オーシャンの右腕ライアン。彼がいたからこそ、これだけのメンバーを集めることができたと言っていいでしょう。イケメンなのにいつも何か食べているヤングセレブ相手にポーカーをレクチャーする男。オーシャンの相方にふさわしい男です。

のちに「ジェイソン・ボーン」シリーズでハードなアクションを見せるマット・デイモンですが今作では、腕はいいがどこか気弱な青年ライナス・コールドウェルを演じています。公開当時は当然分からなかったことですが、何年かあとに正反対なボーンを演じるなんて、と思うとますますライナスの行動に目がいきます。
紅一点のテスも見どころです。言わずと知れたジュリア・ロバーツが演じています。大富豪にあっさり三行半を突きつけ元旦那とよりを戻す変わり身の早さはさすがプリティ・ウーマンです。ライナスはテスの美しさに一発で骨抜きになりますが、「オーシャンズ12」のキャサリン・ゼタ=ジョーンズのほうがテスに合っているような気もします…。

アンディ・ガルシア演じるテリー・ベネディクトがこれまたはまり役。あの濃い顔立ちは嫉妬深く、執念深いベネディクトにピッタリです。ドアを開ける時のしぐさや歩き方など細かいところにこだわった演技に注目してください。

バージルとタークのバジル兄弟はいつも喧嘩をしています。11人の中にはこんなキャラも必要です。この2人を演じるケイシー・アフレックとスコット・カーン。ケイシーはベン・アフレックの弟で、スコットはジェームズ・カーンの息子です。

あとは何といっても難攻不落のあのカジノの地下金庫から大金をちょうだいする方法です。この映画の肝の部分です。綿密な計画を立て様々なハプニングを乗り越え冷静沈着にミッションをこなす年齢も職業もバラバラなメンバーは非常にクールです。噴水の前にズラリと並んだメンバーが一人一人抜けていくシーンは印象的です。

続編として「オーシャンズ12」「オーシャンズ13」が作られましたがおススメしたいのがダニーの妹が活躍する「オーシャンズ8」。「11」の正統派の後継作と言えます。