何度でも見たくなる名作中の名作
1960年代のイギリスの空気感と、クイーンの成功するまでの姿を、時代ごとの心情やエピソードと共に丁寧に描いた名作です。
小さなライブハウスでのメンバーの出会いから始まるサクセスストーリーに目が離せません。
成功に足を踏み入れた時、フレディマー・キュリーが、自身や仲間が手にした成功を全て捨てることになっても自分達の音楽とプライドを徹底的に貫くという姿勢にとても感動しました。
劇中で描かれる彼のセクシャルについての葛藤や、あまり知られていなかった家族の姿にもフォーカスされており、内容の深さにどんどん引き込まれます。
婚約者との強い絆と別れには、見ているこちらまで辛くなるほど。
数々のヒット曲の誕生秘話も描かれており、クイーンファンでなくとも、あちこちで耳にするあの名曲はこの様な経緯で生まれたのか、と興味深く楽しめます。
映画の中で流れるクイーンの楽曲ももちろん最高です。
そして、全ての集大成のラスト、ライブエイドでの熱唱。
フレディ・マーキュリーの背中ごしの迫力と、熱狂した客席が生み出すライブシーンは圧巻です。涙が止まりません。
ラミ・マレックの演技が本当に素晴らしいです。彼なくしてはこの映画はあり得なかったでしょう。
ラミ・マレックはこの作品中、間違いなくフレディー・マーキュリーそのものでした。