名探偵コナン ハロウィンの花嫁

kentoH3のレビュー・評価・感想

名探偵コナン ハロウィンの花嫁
10

涙なしには見られない傑作

故人となった、警察学校組の活躍がスクリーンで見られるのがうれしい。アクションシーンが盛りだくさんで、阿吽の呼吸で犯人をあと一歩まで追い詰めたのは最高によかったし、松田が亡き萩原のことを思い出して爆弾解体していたのはしびれた。
作者が「松田は故人だから思い切りかっこいいキャラクターにした」と言っていたが、松田だけでなく警察学校組はそれぞれ違った魅力を持ちながらもみんなかっこいい。この映画を童話『おおきなかぶ』に例えていたひとがいたが、かなり的確で登場人物みんなに見せ場があり、団結して犯人を追い詰めていたのがよかった。
それから、正体がばれた後の犯人の豹変ぶりが凄まじくて驚いた。戦闘力もかなり高かったから落下するヘリの中での降谷零との死闘はハラハラした。
話のテンポはよく、シリアスな事件のシーンとコナンらしいラブコメのバランスもよかった。久しぶりに千葉刑事と交通部の三池のカップルも見ることができてうれしい。
ラストに降谷零が空をみあげて目を潤ませながら亡き旧友に思いを馳せるシーンは涙が止まらない。エンディングでも一人きりの家で同期の写真に乾杯していて悲しくなった。多くのコナンファンが絶賛し、シリーズ最高興行収入をたたき出した本作は間違いなくコナン映画の傑作のひとつだ。