天才VS天才
「容疑者Xの献身」は、東野圭吾さんの小説を原作にした映画です。以下、ネタバレを含みます。
「偶発的に起きた事件を隠そうとする数学教師」と「真実を明らかにしようとする化学者」の天才同士が対決する話です。全体的にシリアスな雰囲気で笑える場面は少ないです。数学教師の石神(堤真一さん)は、好きな女性(お弁当屋さんの店員・松雪泰子)の罪を隠すために殺人を犯します。さらに好きな女性が別の男性と仲良くしているとその男性のことを調べます。殺人も調査も徹底的に行うので、とても怖いです。また、終盤で「別の男性が信用に値する人であり、自分が全ての罪を被るからその男性と幸せになって欲しい」というメッセージを残して警察に捕まります。「どんなに好きな人でも、私には絶対に無理だ」と感じました。元カノには「元気でいてほしい」とか、「幸せな生活をおくってほしい」とは思います。犯罪、しかも人を殺すなんて、想像もできないです。石神は「人生に絶望していたので、出来た事かな」と感じました。最終的に女性は「人を犠牲にして自分達だけが幸せになる」という結末に耐えられず、自ら出頭して、石神の計画は失敗に終わります。「せめて、服役後、石神と女性が一緒に生活できれば良いなぁ」と映画では描かれていない部分を想像しました。最後はテーマ曲の「最愛」がながれてスタッフロールへと入ります。「最愛」の曲調と歌詞が映画の内容とぴったりフィットするので、しっかりと映画の余韻を楽しむことができます。