失恋ソングの帝王
back numberは「失恋ソングの帝王」と呼ばれている、3人組のロックバンドです。back numberの素晴らしい点は、なんといっても、切なくて胸を打つ歌詞でしょう。ここでは、切ない歌詞が含まれている曲を3つご紹介します。
『わたがし』という曲は、曲中で「好き」という言葉を使わずに、相手に恋い焦がれている気持ちを表現しています。「思いが溢れたらどうやって、どんなきっかけタイミングで、手を繋いだらいいんだろう」という歌詞からは、相手との関係を深めたい、でも嫌われたくない、という葛藤がにじみ出ています。
また、back numberの特徴の一つとして「情けなさ」が挙げられます。『スーパースターになったら』という曲では、「(君に嫌われたのは)優柔不断と口だけの二重苦がきっと決め手だった」など、男性側の情けなさが露呈しています。この他にも男性側の情けなさが感じられる曲はたくさんあります。しかしこの情けなさがあるからこそ、応援したくなるし、共感もできると思いませんか?「共感しやすい」という点もまた、back numberの魅力の一つといえます。
『黄色』という曲のMVでは、同性愛が描かれています。しかしこの曲には、「同性が好き」とはっきり言っている歌詞は含まれていません。「もしも君が今と違う顔で、もっと違った声をしていたら、こんなに苦しい思いをせずに今日を過ごしていたのかな」という歌詞が暗に同性愛を仄めかしていると捉えられそうです。あくまで少し抽象的に表現することで、多くの人に当てはまる普遍的な歌詞になっているともいえます。