黒人天才ピアニストと白人ボディーガード繰り広げた感動の実話
2019年アカデミー賞を受賞した『グリーンブック』。
黒人天才ピアニストと白人ボディーガードが繰り広げる感動の実話を、少しだけ話していきたいと思います。
黒人天才ピアニストのドクター・シャーリーが次のコンサート場に選んだのはアメリカ南部。南部地区というと、黒人差別の風習が根強く残っており、黒人が近づくには危険すぎる地域なのです。そこでシャーリーは、一流ナイトクラブのボディーガードとして高い評価を受けていた、白人のトニー・リップを自分の用心棒として雇います。
トニーは最初、シャーリーのもとで働くことに否定的でした。それはむかし、黒人は白人から奴隷のように扱われてきた歴史があり、黒人が白人を雇うことは前代未聞のことだったのです。コンサートツアーに同行することを決めたトニーは、黒人専用の宿が書かれたガイド、「グリーンブック」を手渡されます。
トニーは各会場で差別を受けるシャーリーを必死にサポートしていきます。そして、二人の間には深い友情が築かれていくのです。なぜシャーリーは自分が差別を受けてしまう場所をあえて選び、ピアノを弾こうとするのでしょうか。シャーリーには「音楽の力で人の心は変えられる」と強く信じるものがあったからです。
人との繋がりの大切さを感じさせてくれる、そんな物語です。