花束みたいな恋をした / はな恋

花束みたいな恋をした / はな恋

『花束みたいな恋をした』とは、2021年公開の日本のラブストーリー映画。主演は菅田将暉と有村架純。『東京ラブストーリー』『Mother』などで知られる坂元裕二によるオリジナル脚本で、終電に乗りそびれた二人が21歳で恋に落ちて、26歳で別れるまでの忘れられない恋愛を描く。坂元裕二はあくまで「普通の恋愛」を描くことを目指しており、等身大の恋愛に共感する視聴者が続出した。

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花束みたいな恋をした / はな恋
8

花束みたいな恋をした 見どころ

2021年に公開され大ヒットした映画「花束みたいな恋をした」
有村架純・菅田将暉が主演を務め、映画のために書き下ろされたインスパイアソング「勿忘」とともに話題となった。
若い男女の出会いから忘れられない5年間を描いたこの作品がなぜ大きな反響を呼んだのだろうか。
本作品の見どころに迫る。

大学3年生の夏に出会った山根麦と八谷絹。
共通点の多い二人が互いに惹かれ、恋に落ち、交際を始める。
作中で描かれている五年間の中で二人は、学生、夢を追うフリーター、就職活動、就職、転職と環境が変わるごとに出会った頃とは少しずつ、しかし大きく変わっていってしまう。
この作品を鑑賞した多くの観客はきっとそれぞれ異なる感想・見解を持つだろう。
ただのありふれた五年間だと感じる人、恋愛における幸せとは何なのか考える人、二人の決断を肯定する人、否定する人、過去の恋人を思い出す人など様々だ。
そしてその点が映画「花束みたいな恋をした」の最大の魅力である。
見るだけでは終わらず、観客の恋愛観、仕事観、人生観に影響をもたらす。
感想を共有するのではなく自身の考え方を共有するという楽しみがこの映画の鑑賞後には待っているのだ。
最後に、「花束みたいな恋をした」のタイトルについて迫る。
花束みたいな恋とはいったいどんな恋なのだろうか、その答えは作品中に隠れている。
「女の子に花の名前を教えてもらうと、その花を見るたびにその人のことを思い出すんだって」
ヒロイン絹(有村架純)が麦(菅田将暉)に言った言葉である。
たくさんの種類が詰まった花束のように、何を見ても彼女のことを思い出してしまう。
そんな五年間の恋を描いた物語である。