ドラゴンボールは何故多くの人に支持されるのかを分析した
今や世界的な知名度を有している、鳥山明原作の漫画「ドラゴンボール」。
同漫画が何故ここまでの人気になったのか、その理由について深堀していきたいと思います。
ドラゴンボールは、主人公の孫悟空がサイヤ人としての素性を知らないままに地球の悪党と戦う「少年編」「ピッコロ大魔王編」があり、子供が生まれてから自身の出生の謎を知ることになる「サイヤ人編」「フリーザ編」。
子供達へ未来を託しながらも、自分の運命と戦う「人造人間・セル編」「魔人ブウ編」があります。
序章となる幼少時代の「少年編」付近は、仲間たちと出会いながら強大な敵と戦うために修行して強くなる王道のバトル漫画を楽しむことができます。
子供ながらに諦めない心と、7つ集めるとどんな願いでも一つ叶えてくれるというドラゴンボールを巡った戦いは、肉体1つという物理的なバトルに加え、コミカルなタッチで子供から大人まで楽しむことができます。
この時代は、子供ながらに夢見る冒険が詰まっていて、人生の節目となる結婚と子供が生まれるまでの若いハツラツとした時代に想い馳せることができます。
中期となる「サイヤ人編」付近は、孫悟空がサイヤ人としての血を引いているという背景がクローズアップされます。
サイヤ人はもともと戦闘民族として惑星ベジータに住んでいた種族であり、戦闘することが自らの存在理由である種族であることが明かされます。
そして、実兄ラディッツや、ナッパ、ベジータというサイヤ人が、ドラゴンボールの存在目当てに地球へ襲来するのです。
そのバトルは少年編から格段にグレードアップしており、空中での高速戦闘や、肉体の限界を超えて戦う描写が多くなります。
この時代は、大切な家族を守るために奔走する父親の姿も重なっていることで、子を持つ父親世代に非常に刺さる描写が多いです。
ここまで読み進めていくと、ドラゴンボールという作品がただのバトル漫画ではないことが段々と分かるようになり、先の展開に更に期待してしまうことでしょう。
「人造人間・セル編」「魔人ブウ編」は今まで以上に大きな枠組みでストーリーが描かれることになります。
登場人物も増え、子供も成長し、孫悟空が子供達へと未来を託すバトンタッチが描かれます。
セル編では自分よりも強い潜在能力を持つ子供の孫御飯に宇宙の望みを託すなど、大人が見ても胸動かされるストーリーで読む人を引き付けます。
そして、過去の敵は、現在の友として一緒に戦ってくれるという点も大きな魅力です。
各ストーリーで戦った敵が、後々の展開で味方として一緒に戦うという、今までのバトル漫画には無かった展開をやってのけるのです。
読んでみると、1984年からスタートしていまだ現行として発刊されている漫画である理由が必ず理解できると思います。
ドラゴンボールという作品は、「ドラゴンボール超」として以降も続いています。
ドラゴンボールとは、まさにバトル漫画として読みやすく表した「人生」そのものです。
読者のあなたが今、子供であろうと、大人であろうと、お年を召していても関係ありません。
その時代、年代で、新たな発見をすることができるのです。
是非、読んでいただきたい漫画です。