アラフォーが読んでも泣ける少女漫画「君に届け」の魅力!
キラキラとした少女漫画を読んでは心をときめかせ、恋愛に憧れ、未来に期待を抱く。
しかし経験を重ねれば重ねるほど憧れは現実に変わっていき、ときめきや甘いことばかりではないことを知っていきます。
昔、大好きだった少女漫画を読んでも当時のようにときめくことが出来なくなった女性も多いのではないでしょうか?
そんな酔いも甘いも知り尽くしたアラフォーの筆者もときめいてしまう少女漫画が「君に届け」。
所謂、高校生の恋愛、友情、進路を描いた典型的な少女漫画ですが、
現実を知り尽くした大人でも夢物語だと俯瞰的にならずに一気に最後まで読み、感動し、ときめくことが出来るのは何故でしょう。
そこには、大人になった自分が学生時代の頃に「経験したかったこと」が全て、嫌味なく詰まっているからではないかと思います。
主人公の黒沼爽子は、黒いロングストレートヘアで大人しく陰気な雰囲気を醸し出していることから「貞子」とあだ名をつけられ周りから霊感があると恐れられている存在。
ただ、よくある少女漫画の弱々しいヒロインではなかったのです。
無視されていても、怖がられていても、クラスメートに溶け込む努力を惜しまない。
実は芯が通っていて優しく、積極的で人に流されない強さを持っていました。
その彼女の強さや優しさに一番に気がついていたのが、入学式の日に爽子に道を教えてもらった、クラスのムードメーカー的存在の風早翔太。
クラス1番の爽やか男子で人気者の風早と、クラス1番の嫌われ者の爽子でしたが、
話すきっかけが出来たことで彼ら達を取り巻く周りの友人も絡み徐々に爽子のクラスの立ち位置が変わっていきます。
その高校生達の日常を描いた中で、友情、進路、恋愛を通して成長していく主人公のキャラクターが、
この少女漫画を「甘すぎる夢物語だ」というような嫌味的感想を感じにくいのです。
全話を通して、ずっと、自分のやりたいことがハッキリしている彼女の心の強さに学生時代の憧れを乗せやすいからだと感じます。
自分の将来に向けての葛藤や、人間の心の機微が詰まっている少女漫画、「君に届け」。
今まさに、青春時代の真っ只中にいる学生さんにも、人生のありとあらゆる経験を積んだアラフォー女性にも迷いなくおススメです!