NANA / ナナ

NANA / ナナ

『NANA』は、漫画家矢沢あいによる人気を博した少女漫画である。この作品は集英社の『Cookie』という少女漫画雑誌で連載されていた。完結しておらず、漫画家の療養のため休載中となっている。ストーリーの展開は、東京に住んでいる彼氏を追いかけて上京する主人公の小松奈々と、プロのミュージシャンを目指して同じく東京に向かう大崎ななという同じ名前を持つ女の子が出会い、友情や恋愛、挫折や成長をしていくというもの。小学館の漫画賞を受賞した作品で、累計発行部数は5000万部を超えている。映画やアニメ、CD作品だけでなく、世界各国の言語に翻訳されて、世界の町の本屋でも目にするほど広く展開されている。
メインキャラクターが二人存在するかたちだが、性格は対照的に描かれている。ファンの間では、小松派と大崎派にわかれることもあるが、共通項としてあげるならば、どちらもおしゃれで、ファッションセンスが良い。映画では、BLACK STONESとTRAPNESTというバンドが物語の要素となっており、中島美嘉や伊藤由奈らの実力派歌手が起用され、少女漫画からの映画という枠には収まらない音楽性の高い作品になっている。

5m55makiyのレビュー・評価・感想

NANA / ナナ
7

少女漫画を超越している

作者体調不良により完結していないにも関わらず2度映画化された少女漫画。
地方から上京する新幹線でたまたま同席となった同じ名前の少女2人が夢を叶えるために奮闘するストーリー。
背景がデジタル加工である為、リアルな風景が表現でき主人公達が実際の場所にいるかの様に想像できる。
中盤から回想と現在の話が平行に進むようになり少女漫画と思えない小説の様なストーリーの進み方で奥行きがある。
衝撃的な出来事が随所にあり20代の少女から女性へ成長する過程の危うさや夢を見られるエネルギーが上手く表現されている。
主人公達の人間離れしたスタイルの良さや才能が直ぐに評価されるところに少女漫画らしさは残るがオシャレでファショナブルな絵のタッチである。
伏線が随所にある為、何度も読み返すことが必要となるだろう。
先述したが作者が体調不良で休刊となり10年以上経っても続編を待つファンは多い。
海外版も出版されているようでフランスに旅行した際に本屋で見つけた時は非常にテンションがあがり買ってしまった。
ファンは国内外にもいるので留学や海外赴任の際に話題にのぼることもあるだろう。
休刊直前に主人公の恋人が死んでしまうので話はどんどん暗くなっていくのだろうが続きを読みたいと思わずにはいられない。