本当の正義とは何か考えさせられる
本当の正義とは何か。
読み進めているうちに必ずその問いに頭を悩ませてしまうでしょう。
天才的な頭脳を持つ主人公の夜神月が、名前を書くと人が殺せる死神のノートを手に入れ、「キラ」として世界の犯罪者を次々と殺していく。彼に立ち向かうのは「Ⅼ」というコードネームの天才探偵。二人の天才が自分の正義を貫くため戦うストーリーです。
名前を書けば人を殺せるノートという突飛な設定ではありますが、ノートを使うキラは「世界から犯罪をなくす」という目的のために犯罪者を殺し続け、実際犯罪が減少する場面を見ていると、「本当にこのノートが存在したらどうだろうか?これが悪といえるのか?」と自問自答していました。
キラを逮捕しようとするⅬも「殺人は悪」という信念のもと捜査を続けているため、どちらの思いも分かるからこそ、2人の思いのぶつかり合いに引き込まれていきます。また月もⅬもずば抜けた天才であり、彼らの頭脳対決、騙し合いが続きますが、あっと驚かされるトリックが次々登場するので目が離せません。
ただの犯罪マンガではなく、「正義とは」という一貫したテーマを考えさせてくれるマンガです。
キャラクターも一人一人が個性的で人間らしいので、感情移入して読むことができますし、作画の小畑先生は丁寧な絵に定評がありますのでマンガが苦手な人でも読みやすいと思います。