お父さんの長い旅が終わりました。
この話、本当の主役はシンジのお父さんが実は主役だったのではないかと思うようなラストでした。お父さんの今までの人生を振り返ったときに、天才なんだけどコミュ障で陰キャで、こういう人いるなと思いました。それまでシンジのお父さんはとんでもない天才で何を考えているかわからない恐ろしい人だと思ってたけど、蓋を開けてみたら、ただの人だったと思いました。孤独な青年だったお父さんが、素敵な彼女(シンジのお母さんのユイさん)と出会って、やっとありのままの自分を受け入れてくれて、幸せだったんですね。シンジくんという可愛い子供にも恵まれて。でも、最愛の奥さんと死に別れて、これ以上ないくらい辛い思いをして、おかしくなっちゃったんですね。
綾波レイが、亡くなった奥さんそっくりだったというのも、イタイ人だなあと思いました。亡くなった奥さんを取り戻すための狂気と妄想の旅だったんだと思いました。
聖書の言葉がところどころ使われているのも、素敵ですね。
あと、最後に主要なキャラクターの精神分析みたいなことをされていて、今までとは違うキャラクターの見方ができて、良かったです。
宇多田ヒカルさんの歌の歌詞、お父さんの気持ちとシンクロしてるなあと勝手に思いました。