するべくして大ヒットした王道作品
人を喰らう異形の怪物「鬼」と、鬼を滅ぼすべく結成された「鬼殺隊」の壮絶な戦いを描く作品です。
鬼の首魁・鬼舞辻無惨によって生み出された鬼たちは、首を両断するか太陽光を浴びさせる以外に倒す方法がありません。
加えて「血鬼術」と呼ばれる特殊能力を有するため、鬼殺隊は「全集中の呼吸」と呼ばれる呼吸法と研鑽を重ねた剣技で対抗します。
しかし、修行を積み常人離れした戦闘能力を持つ隊員も居るものの、鬼と鬼殺隊たちとの戦いは基本的に鬼側が圧倒的に有利です。
そんな状況の中で、全身全霊で命を燃やして繰り広げられる死闘の数々が魅力の一つです。
また、鬼勢力には「十二鬼月」と呼ばれる上位個体群が、鬼殺隊には「柱」と呼ばれ各呼吸の使い手として頂点に位置する剣士たちが存在します。
「下弦の鬼」と「上弦の鬼」でそれぞれ6体ずつに分けられる十二鬼月の中でも上弦の鬼の力は特に強大で、
柱と上弦の鬼との戦いは非常に壮絶なものになります。
こうした迫力ある戦闘描写も見どころです。
他にも、ヒューマンドラマとしての側面も持ちます。
各キャラクターが鬼殺隊員を志した動機や大切な人を鬼によって失ったエピソードをはじめとして、
もとは人間である鬼たちが人間であった頃のエピソードなど、
読者の涙を誘う数々のシーンは、この作品最大の魅力と言えるでしょう。