テイルズ オブ シンフォニア / Tales of Symphonia

テイルズ オブ シンフォニア / Tales of Symphonia

『テイルズ オブ シンフォニア』とはナムコから発売されたニンテンドーゲームキューブ用RPGゲーム。『テイルズオブ』シリーズの5作目である。人気の高い作品で、後に他機種へ移植されたり、OVAやドラマCD等幅広くメディア展開している。戦乱の元凶である邪悪な種族ディザイアンを勇者ミトスが封印した古代大戦から四千年後、復活したディザイアンによって再び世界は衰退の道を辿ろうとしていた。世界を救済する神子である少女コレットと共に、主人公ロイドはディザイアンを封印して世界を平和に戻す世界再生の旅に出る。

catfist9のレビュー・評価・感想

テイルズ オブ シンフォニア / Tales of Symphonia
7

二つの世界を統合し世界を救うと決めた少年と少女の物語

2003年にゲームキューブ用ソフトとして発売された後、2004年にPlayStation 2へ移植し、
2013年に続編の『テイルズ オブ シンフォニア-ラタトスクの騎士-』を同時収録したユニゾナントパックがPlayStation 3で発売。
続編も制作され、漫画、小説、OVAアニメ化など、『テイルズオブ』シリーズの中でも屈指の人気作である。
シリーズ特有のジャンル名は「君と響き合うRPG」。シリーズ初の3D作品。
バトルシステムも既存の作品とは大きく異なっており、後の作品の基礎を作り上げたといっても過言ではない。
マルチライン・リニアモーションバトルシステムを採用し、戦闘フィールドの奥行きを持たせてはいるが、プレイヤーとターゲットされた敵がラインで結ばれているというシステムは継続。
このため、バトルフィールドが広いように見えてもフィールドを自由に動き回れるというわけではないので戦闘は不便であった。
新システムとして、ユニゾンアタックが採用される。
予め設定した術技を発動させるものだが、特定の組み合わせによって「複合術技」と呼ばれるものが発動可能。
この組み合わせは多岐にわたり、強力な術技も多かった。
その他、EXスキルによるキャラクターの強化、それによるキャラクタータイプの分岐による術技の分岐など、シンフォニアにしかないシステムも多い。
ただし、戦闘システム自体は好評をあまり聞かない。
シナリオはシルヴァラントという衰退していく世界で生きる主人公が、世界を救うという役目を背負った少女と共に旅する物語。
人種差別が激しい世界なので、差別される場面に出くわすことも非常に多く、心を痛める場面も多い。
物語中盤にはシルヴァラントとは別の世界があることを知ってそこへ旅立ち、やがて世界の仕組みを知って世界を統合するという物語になっている。
差別について考えさせられることが多いのはもちろん、主人公の熱血ぷりがRPGとして見ていて楽しい。
様々なキャラクターの内面を掘り下げており、メインシナリオはボイスもついているので世界観にのめり込めみやすい。
シリアスなシーンもあればコミカルなシーンもあり、シナリオはとても面白い。
総評としてはバトルシステムのメインとなる部分は面白みがないがその他の要素は非常に興味深く、続編が作られるほどの非常に良いシナリオのRPGである。