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“I’m gonna make him an offer he can’t refuse.”
アメリカで絶対的な力を持つマフィアのコルレオーネ・ファミリーが崩壊の危機に立たされる様を描いた作品。父の作ったファミリーはいつしか他のものを拒むことでしか保てなくなっていた。ゴッドファーザーの子どもたちは自分に与えられた使命、愛情、地位…すべてを捨てて幸せな日々を送る権利の間で揺れる。重厚感があり、エンドロールが流れる頃にはひとりの男の人生を覗いてしまった、そんな心地よい疲労感を覚える。
置かれた地位、環境によって変わりゆく人間の様に憤り、共感し、そして自省する。
作中の音楽も作品を引き立て、気持ちを昂らせてくれる。
長い。2時間58分。途中そろそろ終わるか?って思ったら全然あと1時間ある。でも面白い。本当に。どこがどう面白いとか、このキャラクターが好きだとか、そういう次元の映画ではない。絶対に、この映画を観て後悔するはずがない。映画史に残る傑作、是非一度ゆっくりと時間をとって観て欲しい作品である。
余談だが、この作品を観ておくと他の洋画の小ネタでふふってなれるようになるみたいなところはある。名前は聞いたことあるけど見たことないって人の方が多いので、映画通ぶりたい人は確実に押さえておきたい作品だ。