風立ちぬ / The Wind Rises

風立ちぬ / The Wind Rises

『風立ちぬ』とは、2013年にスタジオジブリが公開したアニメーション映画で、監督は宮崎駿。キャッチコピーは「生きねば。」。主人公の堀越二郎は、幼い頃から飛行機が大好きで飛行機乗りになりたかった。しかし近眼という決定的な欠陥から飛行機乗りの道を諦め、設計者を志すこととなる。そして大学生のころ関東大震災にあい、その時に出会った結核の少女、里見菜穂子と恋に落ちる。大正から昭和へと流れゆく時代に、生と死の間で苦悩する青年を描いた感動作となっている。

fuk9502のレビュー・評価・感想

風立ちぬ / The Wind Rises
7

堀越二郎の半生

「千と千尋の神隠し」や「となりのトトロ」などの作品も手掛けた、宮崎駿の漫画「風立ちぬ」を原作とした、スタジオジブリ制作のアニメーション映画です。
宮崎駿監督の作品は現実世界にありそうでないような、少しファンタジーのある作品が多く、大人や子供まで幅広く人気があります。しかし、この作品は少し違っており、戦前(1920年代)に存在していた人物の’堀越二郎’の半生を描いた物語です。

この映画を鑑賞し、感じたことは、「人生何があるかわからない」という事です。
堀越二郎は関東大震災に巻き込まれてしまいましたが、その際、一緒に汽車に乗車していた小さいな少女の菜穂子と出会います。このお出会いこそ、堀越二郎が生涯で大切にしていく妻との出会いだったのです。
堀越二郎は菜穂子と結婚をしますが、その後、菜穂子が結核という病気にかかってしまい、別れることを余儀なくされました。このように、堀越二郎の半生を描く映画でもありますが、菜穂子という人物の人生をも描いた恋愛映画でもあります。

風立ちぬという映画は、当時の私ではわかないことや、感じ取れないようなことが多くありました。私は、この作品を50代の時にもう一度観ようと思います。堀越二郎がどのように感じ、考えたのか。このことは、人生を深く経験した大人だからわかる作品だと思いまう。このように、この作品を観る年代によって考え方や受け取り方が大きく異なる、素晴らしい作品だと思います。