逆転裁判シリーズ / 逆裁シリーズ / Ace Attorney series

『逆転裁判』シリーズとは、カプコンによって製作されたゲーム『逆転裁判』のシリーズ。法廷バトルゲームという異色のジャンルとなっている。
新米弁護士である成歩堂龍一が、依頼人の逆転無罪を勝ち取るべく人物との出会いを通して様々な事件を解決していく推理ゲームである。
事件が起きた後、主人公が裁判で勝つために証拠品や関係者の証言を集めていく「探偵パート」、そして集めた証拠品や証言をもとに「検事や「証人」の嘘や矛盾を暴いていく「法廷パート」の2つのパートで構成されている。
一癖も二癖もある登場人物同士の掛け合いや各事件の奇抜なトリックが魅力となっており、単純な推理力だけでなく、発想力も攻略のカギとなってくる。
シリーズは6作あり、各シリーズによって異なるゲームシステムが採用されている。その中には事件現場に知の痕跡がないか調査する「ルミノール試薬」や「指紋検査」など現実に即したものもあるが、勾玉を用いて人物の秘めた心を暴く「サイコ・ロック」や卓越した洞察力で証人が嘘をついているときにす特定のしぐさを「みぬく」など、特徴的なシステムが採用されている。
同シリーズ以外にも『逆転検事』や『大逆転裁判』といった別のシリーズも展開されており、根強い人気を誇るゲームである。

ichimimm000o8のレビュー・評価・感想

逆転裁判シリーズ / 逆裁シリーズ / Ace Attorney series
10

プレイヤーが推理するアドベンチャーゲームの元祖。

このゲームが最初にゲームボーイアドバンスで出たのは、2001年のこと。発売されてからかなりの年月が経過しているが、いまだ色褪せない名作だ。
このゲーム以前にも事件を追うタイプの推理アドベンチャーゲームというものはあった。しかし、そのほとんどはテキストを読み進めていくだけだったり、コマンドを選択して主人公たちの行動させたりするものが殆どであった。もちろんそういったゲームを否定するわけではないが、自らで推理をせずとも物語が進んでいくという特徴があった。
『逆転裁判』では、法廷で持っている手がかりと矛盾する証言を指摘しなければ先へと進めない箇所が多く存在する。どこが矛盾するのかというところをプレイヤー自身が考えなければいけないという点で、このゲームは革新的であった。
また、法廷と聞くと固いイメージになりがちだが、『逆転裁判』に登場するキャラクターたちはコミカルに描かれ、その敷居を下げることに成功している。矛盾を指摘して追い詰められていく証人(事件の犯人を含む)がどんどん焦っていく様子などは痛快。また、1つ矛盾を指摘しても新たな矛盾が現れたり、そもそも事件全体の構造がギリギリまで明かされなかったりと、ストーリーの見せ方も工夫されている。未経験者には、この名作をぜひ体験してもらいたい。