ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか / ダンまち / Is It Wrong to Try to Pick Up Girls in a Dungeon?

『ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか』は大森藤ノによる日本のライトノベル作品であり、本編小説のほかにスピンオフ小説、コミック、テレビアニメ、ゲーム、映画など幅広くメディアミックスを展開している。
本編では、主に少年ベル・クラネルが、迷宮都市オラリオの地下ダンジョンの攻略を描く姿が描かれる。憧れの冒険者アイズ・ベルシュタインに恋心を抱いたベル・クラネルは、女神ヘスティアの助力のもと一流の冒険者を目指す。ダンジョン攻略の過程で、1人、2人と増えていく個性豊かな仲間たちの存在や、ベルや仲間たちの絆、成長、葛藤が詳細に描かれていることも本作の特徴である。
また、タイトルの通りメインテーマは「冒険」と「恋愛」となっている。主人公・ベルを取り巻くヒロインの想いや活躍にも注目してもらいたい。
本作の大きな特徴として、レベルとステータスの存在がある。冒険を繰り返すことで主人公たちの成長が、ステータスという数字として読者にも理解しやすく提示されるのである。また、本作においてレベルを上げるためには、強敵を打倒するなどの「偉業」を達成する必要があるとされている。物語の節目で強敵と相対し、打倒し、レベルアップを果たしていく。

Seeyye6のレビュー・評価・感想

ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか / ダンまち / Is It Wrong to Try to Pick Up Girls in a Dungeon?
9

幼少期に読んだ本がきっかけで、英雄に憧れる少年の活躍を描くファンタジー。

舞台は「迷宮都市オラリオ」、そしてこの街には謎の塔「ダンジョン」が存在し、この世界では、西洋や東洋などの神話として伝わる神々が、娯楽を求めて下界に降りてきた、というシナリオを元に展開される。
神は、この世界に住む、ヒューマン・パルーム・アマゾネス・ドワーフといった種族と契約を交わすことで、「神の恩恵(ファルナ)」を与える。神の恩恵により、戦闘での経験値からのステータス上昇やランクアップが可能になる。また、同一の神と契約した人々で構成される集団を「眷属(ファミリア)」と呼ぶ。

以下 ネタバレ有

物語は、ダンジョンを探索中に、上位モンスターであるミノタウロスに襲われる主人公「ベル・クラネル」が、オラリオ屈指の腕を持つ美少女「アイズ・ヴァレンシュタイン」に助けられ、一目惚れするという描写から始まる。この一目惚れこそが、今後のストーリー展開に密接に関係していく。
主人公ベルは、冒険者になるという目標を元にオラリオへやってくるも、誰からも相手にされなかった。そこに1人の女神が手を差し伸べた。その女神の名は「ヘスティア」。これにより、ベルは冒険者になることができたのであった。

ベルがアイズに一目惚れをした日の夜、女神ヘスティアはベルにあるスキルが目覚めたことを知る。「情景一途(リアリス・フレーゼ)」というもので、このスキルの発現により、ベルの成長速度が途轍もなく早くなっていく。アイズへの憧れや思いがベルを突き動かすのである。

今後のストーリーでは、ベルが自身の成長を重ねつつ、問題を抱える人を助けていく「英雄」の象徴としてベルが描かれていく訳だが、この作品の視聴者としては、幼少期にウルトラマンやスーパー戦隊に憧れた人には大変響く作品である。是非一度参照してみてはいかがだろうか。