ペーパー・ムーン

omochiz8のレビュー・評価・感想

レビューを書く
ペーパー・ムーン
8

大恐慌時代の米国中西部を舞台にオニール父娘が演じる物哀しいロードムービー『ペーパームーン』

『ペーパームーン』は1973年に公開された米国のロードコメディ劇映画で、監督はピーター・ボグダノヴィッチ、配給はパラマウント映画社です。
脚本家アルヴィン・サージェントはジョー・デヴィッド・ブラウンの小説『Addie Pray』(1971年発表、邦訳は『ペーパームーン』)を原作にして脚本を書き起こしました。
映画は白黒のモノクロームの画面で、大恐慌時のカンザス州とミズーリ州を舞台にしています。
出演は実生活でも父娘であるライアン・オニールとテイタム・オニールで、劇中の親娘のモーゼとアディを演じています。
テイタム・オニールは本作の演技で批評家から高く評価されて、アカデミー賞助演女優賞を受賞しています。
アカデミー賞史上最年少の受賞でした。
1936年頃の米国カンザス州ゴーハムで詐欺師のモーゼ・プレイは9歳のアディーが自分の母の葬儀に出席している場面に出くわします。
周囲の人々は彼がアディの父親ではないかと疑いますが、モゼはそれを否定します。
けれども、孤児アディーをミズーリ州セントヨーゼフの叔母のところに連れて行くことには合意しました。
批評家たちのレビューを読んでみると、『ペーパームーン』は「過ぎし時代への郷愁感を醸し出し、見事に調整された演技力で魅せる」巧みな映画という評価が多いことに気がつきます。
デビュー時にオスカーを攫ったテイタム・オニールの演技に評者の注目が集まっています。