トム・クルーズとダコタ・ファニングの秀逸な演技力が光る、H・G・ウェルズの古典的なSF作品の映画化『宇宙戦争』
『宇宙戦争』は2005年に公開された米国のSFアクション映画で、監督はスティーヴン・スピルバーグ、脚本はジョシュ・フリードマンとデヴィッド・コープ。
この映画の原作は1898年に発表された同名の小説(作者はH・G・ウェルズ)で、製作にはパラマウント映画とドリームワークスが合同であたりました。
主演はトム・クルーズとダコタ・ファニングで、ジャスティン・チャットウィン、ミランダ・オットー、ティム・ロビンスが助演しています。
映画に描かれているのは、トム・クルーズの演じる子どもたちと別れて暮らさざるを得ないドック工員が、地球外生物が地球を襲ってその巨大な戦闘機械トライポッドマシーンで都市を破壊し尽くしていたそのときに、子どもたちを護り、子どもたちの母親(工員の前妻)と再会を果たすまでです。
本作はジーン・バリーが引退する前の最後の作品で、彼は2009年に没しています。
『宇宙戦争』は2005年6月29日に北米で、同年7月1日には英国で公開され、配給はパラマウント映画とドリームワークス。
トム・クルーズとダコタ・ファニングの演技が賞賛されたほか、脚本、監督手腕、アクションシーン、視覚効果も高い評価を得ました。全世界で6億300万ドルの収益をあげ、2005年で世界で4番目に成功した映画になっています。
スティーヴン・スピルバーグの『宇宙戦争』は、H・G・ウェルズの古典的な小説のスリルとパラノイアを見事に蘇らせる一方で、現代の観客向けにアクションシーンをアップデートした、と評価されています。
映画の語りをトム・クルーズ演じる父親一人の葛藤に絞り込むことによって、スピルバーグはドラマチックな構成の作品に仕立てあげています。
『宇宙戦争』で最初のトライポッドが攻撃する場面は、同じくスピルバーグの作品の『プライベートライアン』に描かれたオマハ海岸の上陸シーンを彷彿とさせる凄惨な描写になっていることも特筆に値します。