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ほの暗いダークな雰囲気が逆に落ち着く
学生時代に原作のライトノベルが流行り、アニメもレンタルでしたが全て視聴しました。
主人公・キノと言葉を喋る二輪車(モトラド)・エルメスが世界を旅しながら様々な国を巡る、という作品です。
銃が出てきたり、人の死ぬ描写が多かったり等、どこか物騒でほの暗さを感じる作品なのですが、1話完結のタイプで見やすくなっており、気づけば最終話までしっかりと見ていたという感じです。子どもが見るには少し重たい話が多いですが、大人が夜にコーヒーをすすりながら腰を据えてみるのにはぴったりの作品かと思います。
しかし、1話1話の内容がダークで非常に重く、その後もしばらく心にあとを引きます。視聴後に自分の中でいろいろ考えたい人向けの作品になっていると思います。
個人的に忘れられないエピソードは10話の「優しい国」です。
旅人にものすごく評判の悪い国へ興味本位で入国したキノが、どういうわけか温かな歓迎をされ、(キノは基本的に一つの国に3日しか滞在しませんが)3日以上滞在しようかな、と思った矢先に、アニメ史上最強クラスの欝展開が…という一度見たら忘れられないエピソードです。辛いことや悲しいことの多いエピソードが多い作品ですが、だけれども不思議と涙を流せない、悲しすぎて、辛すぎて、悲しい。そんな作品です。