転生したら医者が俳優になれるのか?主人公の成長が楽しみ
1巻の終わりでアイが殺害されるまでは、ママドルと転生者である隠し子達が芸能界で活躍していく話かと思っていましたが、いい意味で裏切られました。
母アイの死の謎に迫るため、主人公アクアが芸能界に身を投じていく話です。
転生者が無双する作品が多い中で、才能が物をいう世界では子役時代以降、転生のアドバンテージがあまり役に立たない、というのがリアルでした。
足りない演技力を頭脳でカバーしていくアクアの賢さが際立つのと同時に、俳優としての今後の成長が楽しみになります。
登場人物達が芸能人として輝く瞬間や、才能が開花する瞬間の描写に臨場感があるのも良いです。
ただの脇役だと思っていたキャラが突然魅力的になり、そのタイミングで一気にストーリーの重要人物となる瞬間は毎度驚かされます。
主人公の精神状態が大人のゴローから思春期の少年アクアに変化していくことで、同年代の少女達との恋愛要素の盛り上がりにも期待しています。
もう一人の転生者である妹のルビーと前世で知り合いだったことにお互いが気づいていないという設定は、ちょっと無理があるような気もしました。
それだけ重要な伏線ということなのでしょうか。
ルビーとの関係や、アクアを含むキャラ達の成長と恋模様がアクアの復讐にどう関係していくのかが、とても楽しみです。